きっと美味しくないよ、美味しいはずがないって頭で反芻しながらそれでも、あるいは、もしかしたらって、心の隅に湧く根拠ない期待が、私の重い右手を棚へ伸ばした。
湯を注いで待つ3分間、カップにでかでかと描かれた唐風隷書体の餃子と、これぞ！白飯と合う肉汁餃子風スープなんていうファンシーなイラストが一層不安を掻き立てた。
フタを開くと立ち昇る異様な香り。只事じゃない。失敗した失敗した失敗した、私は失敗した失敗した。今朝の自分に「冒険するな」ってメッセージを送りたくなった。
麺をひとくち啜ってみた。なにっこれは意外や意外、確かにご飯が進む肉汁感あふれる味わいで箸の上下が止まらないぞ、なんて事はまったく無くピタリと箸は止まった。
目隠しで食べさせられて何の味？と聞かれたらイライラしながら変な味と答え、実は餃子味でした〜とか陽気に明かされた日には、貴様と叫んで卍固めを食らわせるだろう。
●個人的カップヌードル順位
シーフード＞醤油＞しお(2009)＞カレー＞チリトマト＝牛骨コムタン＝クラムチャウダー＞トムヤムクン＞味噌＞ガーリックチーズフォンデュ＝濃厚ミルクシーフー道＞にんにく豚骨＞チーズカレー＞しお(2021)＞激辛味噌＞餃子＞＞＞＞辛麺
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