革新的缶コーヒー|伊藤園 TULLY’S COFFEE BARISTA’S BLACK ボトル缶

わたくしは、キリマンジャロとモカがどうとか、ドリップ抽出がどうとか、パッケージや公式サイトでいかに熱く語られていたとしても、原材料に「香料」を見つけるや途端に気持ちが冷めてしまう偏屈な人間です。それは世に数多流通する香料入りのブラックコーヒーを、一向に美味しいと感じられなかった経験による、負の先入観が原因でありました。そして、この前文末尾の「ありました」という過去表現は、その偏屈な先入観が無事に破壊されたことを表しております。

-- スポンサーリンク --

ドンと重量感のあるボディに、目の覚めるような苦味、そして何より際立つのは、螺旋を描いて鼻腔を吹き抜ける多層的な香気です。その螺旋の一筋を香料という添加物に担わせながら、強くしなやかな糸へと撚り合わせ、かくも艷やかなビロードを織り上げている。わたくしは今日この日まで、バリスタという職種について、杳として得体の知れぬ胡散臭いものと認識しておりましたが、これほど巧みなブレンドを味わわされては、そちらの先入観も改めざるを得ませんでした。

このBARISTA’S BLACKは、缶コーヒーというジャンルにあって、芸術的な美味であります。

香料入りの缶コーヒーと職種バリスタに対する、わたくしの意識に革新をもたらしてくれた伊藤園とタリーズコーヒー、加えてこの商品をわたくしに勧めてくれた妻には深く感謝しております。

-- スポンサーリンク --

おすすめ記事