缶詰と侮るなかれ｜信田缶詰 油淋さば

サバ缶がなぜ美味しいのか？それは旬の時期に水揚げされた鯖を新鮮なうちに加工するから、と言われている。特にシンプルな味付けの水煮などで、なんならその日に買った鯖よりも缶詰の方が美味しいって感じられたなら、それも理由のひとつだろう。

スーパーのおつとめ品コーナーで見つけた今回の「油淋さば」は、揚げたサバを缶詰にしたという意欲作。甘酸っぱいタレがまさに油淋鶏のそれ。厚めの衣はさすがに揚げたてのようにカリカリとはいかないが、くしゅっとタレがしみた噛み心地と、滲み出るサバの旨味が TASTE GOOD！ビールのアテとして良し、ご飯のおかずとして良し。缶詰なので変な保存料などの雑味もなく、シンプルに美味しい。

高温高圧の加工を要する缶詰商品で、これほど「それっぽい」味を実現するには恐らく、それなりの試行錯誤を重ねたことだろう。その努力に感服するとともに、一見意味の分からないこの自由な発想の商品化に踏み切る信田缶詰を称えよう。