液体窒素ぶっかけ製法|サントリー -196℃ 瞬間凍結〈無糖レモン〉

摂氏-196度
華氏-320.8度
それは液体窒素の沸点だ
お前がいま吸い込んだ空気
その空気中において約78%を占める窒素
その窒素が液体として
形を保つことができるギリギリの温度
それが-196℃であり
それがこの商品の秘密だ
というわけだよ

なんだ
ピンと来ないか
化学以外の知識なら右に出る者は居ないのに
どうしても化学だけは苦手なお前に
分かりやすく説明してやろう

水を思い浮かべてみろ
蛇口から出る
あの透明な液体だよ
そうだ
水の沸点は100℃
水は100℃で沸騰し気体となっていく
水は100℃以下では液体の形を保つ
それと同じことだ
窒素の沸点は-196℃
窒素は-196℃で沸騰し気体となっていく
窒素は-196℃以下では液体の形を保つ
そういうことだよ
我々が想像を絶するような
恐ろしく低い温度でなければ
窒素は液体たり得ないというわけだ
それが-196℃であり
それがこの商品の秘密だ

どうした
それが秘密だとか言われても
今ひとつピンと来ないか
そうか
やはりお前はあれだな
化学以外なら何でも知っている
出来杉君も真っ青の物知り中の物知り
限りなく全知全能の大天才にも関わらずだ
やはりどうしてたった一点のみ
本当に化学だけは不得手と見える
わかったわかった
要するにだ

液体窒素をぶっかけて
レモン果実を
皮ごと
種ごと
まるごと瞬間凍結して
粉砕し
アルコールに浸して
そうやって造るらしい
そうだ
らしいだ
ああ聞き齧りだよ
サントリーのホームページに
書いてあるのをさっき見たのだ
ここで見たのだ
そうだ
これは受け売りだ
我が物顔で語っちゃ居たが
さっき仕入れたホヤホヤの情報だ

しかしまああれだ
味の感想はここからだ
案ずるな
こればかりはオリジナルだよ
保証しよう
Amazonレビューやら
ものログやら
もぐナビやらの
口コミを寄せ集めて
有り体に言えばパクッて
編集したものでは断じてないぞ
間違いなく
純然たる
俺の
俺による
お前のための口コミだ

レモンの香味が立っていて
酸っぱい
旨味は今ひとつだが
酸っぱい
期待値を上回る爽やかさと
酸っぱい
ウオッカのキレの良さで
酸っぱい
無糖であるがゆえに
酸っぱい
美しく調和していると言っていい

そうだ
いいだろう
いいと言っておこう
言っていいと言っておこう
どうせ読み専の記事だ
コメント機能はOFFにしてある
誰にも反論は出来ん
だから俺は
好き勝手を言っていい
それでいいのだ

ただ個人的には
と言っても
そもそもこのブログは
個人の感想でしかないが
それでも敢えて言わせてもらえば
個人的には
この商品のように
単純で明白
まじめで
素材本位な
レモンそのものの酸っぱさよりも
熟成したり
発酵したりして
趣向を凝らしたもの
あるいは逆に
嘘くさい
それこそ取って付けたように
おいしくな〜れ、萌え萌えキュン♡と
あのおまじないのように
エクスペクト・パトローナム!と
あの魔法のように
絞り汁を手っ取り早く搾り掛けて
新開発と豪語するような
そういうひとクセ
そういう捻り
そういう欺きをこそ
俺は受け止められる
俺はそんなひねくれ者だ

つまりだ
この-196℃ 瞬間凍結 無糖レモンは
俺という偏屈にとって
いささか眩しいのだ
痛々しい程にな
素材であるレモンを
レモンそのものを
いかに余すことなく
いかに最大限で酒に活かすか
そんなサントリーの商品開発チームの
氷点下の製法とは相反する
ピュアで熱い想いが
みなぎる熱意が
俺にとっては眩しい
目に玄(くろ)いと書いて眩しいのだよ
そういうわけで
サントリー -196℃ 瞬間氷結
これを飲む時は
俺にはサングラスが必須だ

ふむ
これはもちろん冗談だ
先にも言った通りここは俺のブログだ
スベろうがウケようが
知ったことではない
俺の独壇場だ
言いっ放し
言いたい放題だ
しかし
そうだな
お前にはひとつ礼を言っておこう
ここまで読んでくれて
ありがとうな
これは正真正銘
心からの感謝だよ
嬉しいよ
助かった
愛しているよ
化学以外なら何でも知っている
物知りの天才さんよ
ではまた会おう
サラダバー

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