ミニでもいらない｜明星 濃いぜ! 一平ちゃん BIG からあげ醤油ラーメン

大小合わせて5〜6個ほど入っている、一見して唐揚げにも見えなくもない茶色の塊。大豆たん白加工品とかいう謎の物質を揚げた物らしい。フニャフニャしていて、噛めば妙に濃い味が滲み出る。これは鶏唐揚げを模したつもりだろうか？いくら鶏とは謳っていないとしたって、これなら入ってないほうがマシというもの。

スープは動物性エキスとしょっぱい醤油に、糖類の甘ったるさを上塗りした気色悪い仕上がり。さらにニンニクやコショウなど香辛料も色々とふんだんに振りかけてあるようだ。なんとかして唐揚げの味を再現したいのだろうが、味の不協和音を処理しきれておらず、味覚に訴える芯は立たず、美味しさが成立しない。

麺は焼きそばをふやかしたようなブヨブヨ食感。そこそこのボリュームがあるが、かえって萎える。インスタントとは思えない昨今のハイクオリティ志向と逆行するかのような、昭和バブルの完成度。麺神や中華三昧のチームはどうしたのか。仲悪いのか。

まったく「濃いぜ！」などと言っているではない。しょっぱい方面の旨辛に振ったほうがまだ良かったのではなかろうか。からあげを愛する者ほど、このラーメンを手に取ってはならない。冒涜に他ならない。一方で、からあげと天ぷらの区別もつかない素人はこれを買うといい。ケースで買うといい。明星に次なる傑作を生み出してもらうための糧になるのだ。